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米国エネルギー省とハンフォード諮問委員会は、ハンフォード地下水計画についての意見が異なる

ハンフォードでの地下水汚染対策について興味深い英文記事があったので、和訳した。(背景に関する訳者の説明が少し加わっている。)
2013年7月29日付けの元記事
DOE, advisory board differ on Hanford groundwater plan 


画像はハンフォードの「300」エリアの2013年航空画像


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米国エネルギー省とハンフォード諮問委員会は、ハンフォード地下水計画についての意見が異なる(2013年7月29日)

第二次世界大戦と冷戦時代にプルトニウム製造が行なわれたハンフォードの”300エーカー”の除染計画のほとんどは、ハンフォードの普通の除染法が適用されている。これは、汚染された土壌や廃棄所を掘り起こし、放射性廃棄物に化学的処置を施して、ハンフォード中心にある低汚染廃棄物用の埋立処理場に埋めることである。しかし、コロンビア川の傍の、125エーカー以上に渡る、水道水基準以上のウランで汚染された地下水の除染は、論争の的となるかもしれない。

”300エーカー”は、米国核兵器プログラムのためにプルトニウムを製造したハンフォードの、原子炉の燃料にするためにウランが加工された場所であり、放射化されたウラン燃料から化学的にプルトニウムを抽出する過程をテストするというような研究が行われた場所でもある。

汚染水を土壌に捨てるために使われたトレンチは1990年代に除去され、その後は地下水内のウランのレベルは減少した。ハンフォード側は、既に実行されたように、ウラン汚染された土壌が15フィート(4.5m)掘り起こされたら、地下水汚染は徐々に消えると思った。

しかし、地下水の近くの、汚染があまりひどくない土壌が常に地下水を再汚染していることがわかった。川の水位の上下と共に地下水のレベルが変化し、汚染された土壌と周期的に接触していたのである。

この場合に使用されるのは、ウラン炭酸塩と結合して、真っ黄色でポロポロした燐灰ウラン石を作るリン酸塩である。燐灰ウラン石は安定鉱物であり、なかなか水に溶けず、地下水でなく土壌内に留まる。

リン酸塩を土壌に加えるには、2つの方法が…

2011年ウクライナ政府報告書(抜粋和訳)6:チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響②−−心血管疾患、呼吸器系疾患、消化器系疾患、血液疾患

2011年ウクライナ政府報告書

英文 https://docs.google.com/file/d/0B9SfbxMt2FYxZmdvWVNtMFkxXzQ/edit原文 http://www.chnpp.gov.ua/images/pdf/25_chornobyl_ua.pdf
ウクライナ政府がチェルノブイリ事故の25年後に出した報告書の英訳版より、事故処理作業員や住民とその子供達の健康状態に関する部分から抜粋和訳したものを、下記のように6部に分けて掲載する。また、他のサイトで和訳がされている部分もあるが、英訳版の原文で多く見られる不明確な箇所がそのまま和訳されていた。ここでは、医学的に意味が通るように意訳をした。
1. 避難当時に子供だった人達の健康状態 立ち入り禁止区域から避難した子供達の健康状態の動向 2. 甲状腺疾患 小児における甲状腺の状態 ウクライナの小児における甲状腺癌 3. 汚染区域に居住する集団の健康についての疫学調査 ●確率的影響 ●非癌疾患 ●非癌死亡率 4. 被ばくによる初期と長期の影響  ●急性放射線症候群  ●放射線白内障とその他の眼疾患  ●免疫系への影響 5. チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響  ●神経精神的影響 6. ●心血管疾患  ●呼吸器系疾患  ●消化器系疾患  ●血液疾患



*****6.チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響②
  ●心血管疾患
  ●呼吸器系疾患
  ●消化器系疾患
  ●血液疾患

心血管疾患
チェルノブイリ原子力発電所での、最大規模の原子力事故によって被害を受けた人達に最も影響を与えたのが心血管疾患であると言うのは、世界的に認識されている。主な研究分野のひとつは、放射線被ばく量と心血管疾患の病理発生、臨床所見、そして罹患率と死亡率との関係性である。心臓病学の科学的登録によると、18,669人の事故処理作業員においては、心血管疾患の中で高血圧症と冠動脈系心疾患が主要だった。高血圧症と冠動脈系心疾患は、入院理由の構成の中での割合が4倍に増加した(図3.83)。この中で最も数が多かったのは、1986年の事故処理作業員だった。



亡くなった事故処理作業員988人の病理解剖調査の分析によ…

2011年ウクライナ政府報告書(抜粋和訳)5:チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響① 神経精神的影響

2011年ウクライナ政府報告書英文 https://docs.google.com/file/d/0B9SfbxMt2FYxZmdvWVNtMFkxXzQ/edit
原文 http://www.chnpp.gov.ua/images/pdf/25_chornobyl_ua.pdf

ウクライナ政府が、チェルノブイリ事故の25年後に出した報告書の英訳版より、事故処理作業員や住民とその子供達の健康状態に関する部分から抜粋和訳したものを、下記のように6部に分けて掲載する。また、他のサイトで和訳がされている部分もあるが、英訳版の原文で多く見られる不明確な箇所がそのまま和訳されていた。ここでは、医学的に意味が通るように意訳をした。
1. 避難当時に子供だった人達の健康状態 立ち入り禁止区域から避難した子供達の健康状態の動向2. 甲状腺疾患
小児における甲状腺の状態 ウクライナの小児における甲状腺癌3.  汚染区域に居住する集団の健康についての疫学調査   ●確率的影響
●非癌疾患
●非癌死亡率4. 被ばくによる初期と長期の影響  ●急性放射線症  ●放射線白内障とその他の眼疾患  ●免疫系への影響5. チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響
●神経精神的影響6.●心血管疾患
●呼吸器系疾患 ●消化器系疾患 ●血液疾患



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5. チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響①

神経精神的影響


チェルノブイリ事故の長期の神経精神的結果は世界で認識されてはいるが、原因はまだ確定されていない。図3.75には、最近明らかになった、ごく微量の線量の被ばくによる中枢神経への影響の病理発生に関する多くの新しいデータが図式的に描写されている。これらは、成人脳の海馬における神経形成の抑制、遺伝子発現プロファイルの変化、神経炎症反応、神経シグナルの異常、神経細胞のアポトーシス、二次病巣による細胞死と損傷、その他を含む。これらの障害は、以前から良く知られている”グリア細胞−血管結合”と共に、脳の放射線感受性の機序の説明になる。(訳者注:”血管−グリア細胞結合”とは、実質、”血管脳

2011年ウクライナ政府報告書(抜粋和訳)4:被ばくによる初期と長期の影響−−急性放射線症候群、放射線白内障とその他の眼疾患、免疫系への影響

2011年ウクライナ政府報告書
英文 https://docs.google.com/file/d/0B9SfbxMt2FYxZmdvWVNtMFkxXzQ/edit原文 http://www.chnpp.gov.ua/images/pdf/25_chornobyl_ua.pdf
ウクライナ政府がチェルノブイリ事故の25年後に出した報告書の英訳版より、事故処理作業員や住民とその子供達の健康状態に関する部分から抜粋和訳したものを、下記のように6部に分けて掲載する。また、他のサイトで和訳がされている部分もあるが、英訳版の原文で多く見られる不明確な箇所がそのまま和訳されていた。ここでは、医学的に意味が通るように意訳をした。
1. 避難当時に子供だった人達の健康状態 立ち入り禁止区域から避難した子供達の健康状態の動向 2. 甲状腺疾患 小児における甲状腺の状態 ウクライナの小児における甲状腺癌 3. 汚染区域に居住する集団の健康についての疫学調査 ●確率的影響 ●非癌疾患 ●非癌死亡率 4. 被ばくによる初期と長期の影響  ●急性放射線症候群  ●放射線白内障とその他の眼疾患  ●免疫系への影響 5. チェルノブイリ事故の複雑要因の公衆衛生への影響  ●神経精神的影響 6. ●心血管疾患  ●呼吸器系疾患  ●消化器系疾患  ●血液疾患



*****4. 被ばくによる初期と長期の影響  ●急性放射線症候群  ●放射線白内障とその他の眼疾患  ●免疫系への影響

急性放射線症候群

1986年に, 237人が急性放射線症候群(ARS)の診断を受けた。1989年に実施された綿密で遡及的な分析の結果、実際に急性放射線症候群が確認されたのは134人に減ったが、この内28人は事故後の最初の3ヶ月以内に亡くなっていた。ウクライナ国立放射線医学研究所では、当初、急性放射線症候群の診断を受けた239人のうちの190人を、事故後の25年間追跡調査しているが、1987年から2010年の間に、ウクライナ在住の39人が亡くなっている(図3.58)。



全体的に頻度が1番高い死因は癌(15症例)と心血管系疾患(12症例)であった。他の死因は、重度の肝硬変、進行性の肺結核、脳炎、足…